ノウハウ
2016年11月18日

【2016年〜2020年法改正】小売自由化でどうなる?電力に続きガス事業参入企業の動きがさらに加速する!

    2016年から始まった電力小売自由化ですが、法改正や規制緩和により、市場が大きく変わることはどの業界でも起こり得る話ですよね。
    規制強化は企業が淘汰され、規制緩和は競争が加速します。
    そのような中、電力の小売自由化による法改正で新規参入事業者の狙いやその背景について考えてみたいと思います。

    1、法改正でどうなる?小売自由化による消費者メリットとは?

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    2016年4月に一般家庭で使用する低圧電力の小売自由化がスタートしました。
    新規参入を予定している事業者はすでに1000社を越え、申請登録完了し電力小売事業をすでに開始している事業者は350社を上回りました。

    自由化に伴い企業は価格競争や高付加価値サービスが求められるようになり、消費者は従来の地域ごとの電力会社だけではなく、より多くの選択肢の中から消費者にマッチした電力供給会社を選ぶことができるようになったわけです。

    例えばガソリン代が多くかかる方は石油系の会社、通信費が高い方は通信系の電力小売事業者と全てセットで契約することでコストメリットが発生し、決済の簡略化も行えます。
    またガス会社(都市ガス及びプロパンガス)に電気もあわせて契約することで毎月の光熱費が安くなることもあります。

    発電システムや供給インフラが一定の発達を遂げ、法改正によって小売事業の自由化が実現し、今後はさらにサービス品質の向上や価格競争を促すことで、エネルギー市場の更なる活性化が期待できるわけですね。

    消費者としては便利になる安くなる、ということで願ったり叶ったりなわけです。

    2、企業はどうやって発電するの? 停電の心配はないの? 電力品質が心配!

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    新規参入した会社の大半は全供給電力を自社発電で賄うことは不可能であり、必ずしも自社発電しているとも限りません。

    そこで、ほぼ全ての企業は電力卸市場である「JEPX(日本卸電力取引所)」から電力を調達することになります。JEPXとは証券取引所の電力版のようなものなので、安値で買電したり、高値で売電することも可能です。

    調達した電力は、電力ネットワークにより管理され、発電所、変電所の機能はもちろん送電システムも従来のものをそのまま変わらず利用することとなります。ですので電力会社から同じルート(同じ電線)で消費者に供給をするので、どこの企業と契約しても何も変わることはありません。
    つまり供給先を切り替えたからといって停電の心配や品質が落ちるということも一切ないわけですね。
    また電力供給会社が事業撤退や倒産してしまった場合も電力供給は止まることなくエリア管轄内の電力会社のバックアップシステムにより自動的に電力が供給され続けるので全く心配ないわけです。

    3、なぜ独占市場だったの? 電力市場の歴史と小売自由化に至ったきっかけとは?

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    1882年に東京の銀座に日本初の電灯(アーク灯)ができたのですが、エジソンがニューヨークで電気事業を開始した2ヶ月後のことだったそうです。

    それは翌年に設立された東京電燈(日本初の電力会社)のデモンストレーションと言われています。

    それから半世紀以上経った1951年に、国内の発電設備や送電網のインフラ整備を一気に加速させるために東京電力が設立され、電力事業を地域ごとの独占事業として進めることで、全ての地域に平等かつ安定した電力が供給しようと計画され、国内のインフラ整備がより一層加速しました。
    現在では日本は世界的に見てもかなり質の高い電気インフラが整った国となっています。

    現在日本では独占事業だった電力市場から段階的に法改正・規制緩和が行われてきていますが、1990年代に世界的な規制緩和のなか、日本も高コストの仕組みや他国との価格差の是正を目指し、総務庁が1993年にエネルギーの規制緩和について意見を提出したことをきっかけに1999年5月に電気事業法が変わった経緯があります。

    2000年には高層ビルなどの特別高圧(2000kw)、2004年から2005年にかけて病院や工場などの事業用電力である高圧電力(50kw以上) の小売自由化がスタートしました。

    しかし2011年3月11日、東日本大震災での福島第一原子力発電所の事故により、関東地方で多数の停電が発生するなど、電力不足の状況に陥ってしまいました。

    原子力発電所の稼働率が徐々に低下の傾向にある現在では、安定した供給力と供給側と受給側のバランスをいかに保つかが極めて重要となっています。
    そのため、発電、送配電、小売を機能分離して緊急時の連携やネットワークの強化が一層求められています。

    このようにして電気事業の構造、制度を本格的に変えることが必要だという考えから2016年4月に一般家庭の低圧電力(50kw以下)の小売自由化が始まったわけです。

    4、今後の完全自由化に向けた市場・企業・消費者の動きはどうなる?

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    2016年4月からスタートした電力の小売が分離化され、新電力供給会社の運営や送配電網の使用料の透明性確保などが模索されました。
    そしてとうとう2020年4月に、発電、送電の分離化が予定されており、送配電事業者(東京電力など)が小売事業や発電事業の兼業が規制されます。

    企業は自由に電力をつくり、自由な価格で電力が提供できるようになります。つまりこれは完全に独占時代が終わったことを意味しています。

    そのような中、企業は顧客を確保するために激しい争奪戦が繰り広げられるわけですが、
    電力は必ず誰もが利用するのもなので、小売事業者にとってはあらかじめ顧客基盤を持っていて常に顧客との接点を確保できる事業者が圧倒的に有利なると言えます。

    通信系や石油系、そして既存の送配電事業者の子会社あたりはすでにチャネル基盤があり、有利に展開できると思われますが、その他の企業は異なる集客の仕組みを整備することが求められます。

    方法としてはテレマーケティング、対面セールス、WEB集客と大別されますがいずれにしてもWEBへの誘導、リードの獲得、申し込み獲得までのプロセスを事前説明や契約書交付、決済システムの案内と同時に全ての業務を一貫して実行するためのマーケティングプロセスの構築が不可欠になると思われます。

    さらには今後、将来的に自動車や電化製品が発達し、一般家庭にも「HEMS(電化製品のネットワーク化による電力の見える化及びコントロールシステム)」などが普及することで、電力は様々なデバイスやインターネットと切っても切り離せない存在になるでしょう。

    つまり将来的には電力の受給者側が使用電力を制御したり、コストコントロールすることが当たり前になってくるわけですね。

    したがってより多くの顧客を獲得する小売事業者にもとめられるのは単なる電力供給ではなく、「電力の買い方と使い方」を自社の製品やサービスとセットで提供できる提案力と付加価値が求められるのだと思います。

    5、まとめ

    電気はとても重要なインフラなのでとにかく安心・安全で継続して安定的に供給でき、災害時の早期復旧など、様々な役割や機能が要求されます。
    さらに今、日本では様々な発電方法が模索されています。
    例えばバイオマス発電は太陽光や風力など自然に依存しない再生可能エネルギーとして、注目されています。
    消費者としても原子力発電所で発電したエネルギーよりも再生可能自然エネルギーを使いたいと考える方が少なくありません。大量の電力を消費する企業ほど、自然エネルギーへの関心が高い傾向にあります。

    つまり小売側も電力を商品と捉え、どこで何を仕入れるか、仕入れた電力にどう付加価値をつけるかが、最も重要であり、消費者から選ばれる理由になってくると思われます。

    2020年東京オリンピックが開催されるころには顧客争奪戦がピークに達していると考えられますが、それまでに小売事業者が品質と付加価値を明確にする必要があります。そしてWEBと顧客接点をうまく利用して消費者に伝え、さらに独自のマーケティングプロセスをいち早く確立することが求められています。

    そして現段階では、受給者側は切り替えに関するリスクやデメリットは一切なく、電気料金の削減が見込めるので、まずはご自身のご自宅、お勤め先の電気を一度見直されてみてはいかがでしょうか。

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