リード獲得は営業活動にとって欠かせないプロセスのひとつです。
本記事ではリード獲得について、その手段や、リード獲得後に必要なリードナーチャリング(リードの育成)やリードクオリフィケーション(リードの選別)まで総合的に説明します。
「なぜリード獲得が重要なの?」
「リードを獲得して育成したいけれど、うまくいかない」
など、リード獲得やその後の流れについて知りたい営業部門ご担当者様は、ぜひ参考にしてください。
目次
リードとは何か
リードとは「見込み客」のこと。営業したい商材・サービスに関心を示し、いずれ自社の顧客になる可能性を持った企業や人を指します。英単語「lead」の「糸口、きっかけ」という意味から派生したビジネス用語です。
企業が新規開拓するにあたり、まずはこのリード=見込み客を獲得することから営業活動がスタートします。
なぜリード獲得が重要なの?
上述の通り、リード獲得(=リードジェネレーション)とはリードやその情報を獲得することです。
なぜ、近年とくにBtoBビジネスで、このリード獲得が注目されるようになったのでしょうか。それは企業が業務の効率化や生産性の向上を目指し、営業活動のプロセスを分業化したことに関係があります。
従来の営業活動は、いわゆる「営業マン」がひとりでアポ取りから成約までを担いました。それが現在では、営業部門はマーケティング・インサイドセールス・フィールドセールスなどのチームに分けられることが多くなり、それぞれが「リード獲得」・「リード育成・選別」(後述)・「商談・成約」という役割を担っています。
リード獲得により自社の商材・サービスに関心のあるターゲットを抽出することで、空振りを減らし、効率のよいアプローチが可能になるのです。
リードの獲得方法
ではリードはどのように獲得するのでしょうか。その手段は、オフラインとオンラインの2つに分類されます。
オフラインでリードを獲得する5つの方法
オフラインでのリード獲得にはおもに次の5つの方法があります。
- テレマーケティング
- 展示会・セミナー
- ダイレクトメール(DM)
- テレビ・ラジオCM・広告
- 飛び込み営業
ひとつずつ見ていきます。
テレマーケティング
いわゆるテレアポです。顧客になりそうな企業の担当部署に電話をかけ、商談のアポイントを取り付けます。結果を出すためにはかなりの数のリストと、関心をひきつけるトークスクリプトが必要です。自社内で内製化もできますが、より効果を出すために外注という手段もあります。
展示会・セミナー
展示会やセミナーは、商材・サービスを熱意を持ってアピールできるため、マーケティング部門などがリードを獲得するには最適の場です。
多くの企業担当者と名刺の交換をしたり、アンケートに答えてもらったりできれば成功と言えます。集客に失敗することがないよう、念入りに企画し、準備も抜かりなく行うことが重要です。
ダイレクトメール(DM)
昭和から令和にいたるまで、ダイレクトメール(DM)はリード獲得の代表的な手法のひとつです。FAXによるDM(FAXDM)なども活用されています。DM記載の電話番号などに連絡してもらったり、アンケートを返送してもらうことでリードを獲得します。
最近ではWeb広告などオンラインでのアプローチが増えているとはいえ、商材やターゲット業界によってはまだまだ有効のようです。
テレビ・ラジオCM・広告
テレビやラジオ、新聞広告などマスメディアを活用した宣伝は、大勢に届けることができる点で優れています。また強い印象を与えることができるので、はまれば大きなリターンがあるでしょう。
ただし高いコストが必要になるので、費用対効果をよく検証した上で実施することをおすすめします。
飛び込み営業
飛び込み営業も昔から続く手法です。この場合、いわゆる「営業マン」がリード獲得から成約まで、一貫して営業プロセスを担当することになります。話を聞いてもらえれば強力にアピールすることができ、リード獲得につながります。
移動のための時間やコストがかかるなど非効率な点や、コロナ禍以降、対面での営業活動に対して良い印象を持たれないという点がデメリットと言えるでしょう。
オンラインでのリードを獲得する7つの方法
続いてオンラインでのリード獲得方法を見ていきましょう。おもに次の7つが挙げられます。
- Web広告
- メール
- SNS
- ウェビナー
- オンライン展示会
- メディア掲載
- オウンドメディア
Web広告
Web上のリスティング広告やディスプレイ広告などは、ユーザーがインターネットで検索をする際のキーワードに関連のある広告を配信できます。あらかじめある程度のターゲティングができるため、反応率が高くリード獲得につながります。
コストはかかりますが、時代に合った有効な手段と言えるでしょう。
メール
メールもリード獲得に有効です。ターゲットの都合の良い時間に見てもらうことができ、場所も選ばないため、押しつけがましくないアプローチ方法と言えます。開封されないリスクはありますが、開いてもらえば、テキストやデータで丁寧に説明することが可能です。
ターゲットが開封したくなるようなタイトルや、開封後も本文を読みやすくして離脱率を低くする工夫が必要でしょう。興味を持ってもらえればデータが残るのも強みです。
SNS
拡散性が高いことが特長のSNSは、BtoBビジネスにおいても重要な役割を果たしています。LINE、Twitter、Facebook、Instagramなどで商品やサービスの情報を発信することで関心を引き、問い合わせにつなげてリードを獲得します。
Facebook・Instagramには「リード獲得広告」メニューもあるのでトライしやすいでしょう。的確なターゲティングが反応率をアップさせるカギとなります。
ウェビナー
ウェビナーとはオンライン会議ツールなどを使い、Web上で開催されるセミナーのことです。オフラインのセミナーや展示会同様、商材やサービスについて詳しくプレゼンできる利点があり、ウェビナー視聴申し込み時にリード情報を獲得できます。
ウェビナーは時間や場所を限定されることがないため、リアルのセミナーよりも参加者が増える点も大きなメリットです。
オンライン展示会
オンライン展示会は、ウェビナー同様ネット環境さえあればどこからでも参加できます。バーチャル空間で商材やサービスの紹介ができ、チャットなどでコミュニケーションも取れるため、マーケティングに大きな役割を果たします。
また名前や年齢性別等の個人情報の取得だけでなく、訪問回数や滞在時間などから参加者の関心の程度などを分析し、営業活動に活かすことができます。リアル展示会に比べて大幅に経費を削減できるため、タイムパフォーマンス・コストパフォーマンスともに高いと言えるでしょう。
メディア掲載
影響力の大きい他社のメディアに自社の商材・サービスを掲載してもらい、お問い合わせにつなげることもできます。活用する際は、どのようなキーワードで検索するユーザーなら自社商材にも興味を持ってくれるのか、事前にしっかり分析しましょう。
掲載してもらう他社メディアの読者層と自社のターゲットがマッチしていれば、質の高いリードが獲得できます。
オウンドメディア
オウンドメディアもリード獲得に大きな役割を果たします。オウンドメディアとは、自社で保有・運用するメディアのことです。自社サイトに有益な記事を掲載してユーザーを誘導し、資料のダウンロードや問い合わせなどからリード獲得につなげます。
コストを抑えて運用できますが、良質な記事の作成、SEO対策の知見などが必要になります。
リード獲得後のプロセス
リード獲得後にも重要な営業活動があります。それがリードナーチャリング(リードの育成)とリードクオリフィケーション(リードの選別)です。順番に行きましょう。
リードナーチャリング(リードの育成)
マーケティング部隊などがリードを獲得しても、すぐに商談化・案件化できるわけではありません。リード獲得後に必要なのが、リードの成約意欲を高めるためのリードナーチャリング(リード育成)です。
リードナーチャリングのプロセスでは、リードごとの検討フェーズを見極め、それぞれに応じた丁寧なコミュニケーションで成約確度の高い状態まで育て上げます。(この業務は多くの場合インサイドセールスが担当)
リードクオリフィケーション(リードの選別)
リードクオリフィケーションとは、リードナーチャリングの過程で個々の状況を見極め、検討フェーズが上位のリードを選別することです。
購買意欲が高まったリードをより分けてからフィールドセールスなどの営業部門に引き継ぐことで、効率的な営業活動ができ、成約確度がアップします。
リード獲得→育成→選別というプロセスが順調に進行し、最終的にクロージング(成約)してはじめて営業活動が実を結んだと言えるでしょう。
リードの獲得・育成・選別に成功して成約を勝ち取ろう
本記事ではリード獲得の手法を網羅的に解説し、リード獲得後の施策まで触れてきました。
サービスに合わせて実施するリード獲得の施策を吟味し、テストを繰り返して最適な手法を見つけましょう。
数多くのリードを獲得することは、その後の営業活動を効率化し、生産性を大幅に向上させます。しかし、リードを獲得すれば良いというわけではなく、育成・選別もトータルで施策を実施する必要があります。
リード獲得後のリードナーチャリングやリードクオリフィケーションが順調に行かず、結果的に成約率が伸びないという課題を抱えている企業様も少なくありません。
その場合は、リード獲得やリードナーチャリングのプロセスごと外部へ委託するのも一案です。
ビートレードでは、リード獲得やリードナーチャリングのアウトソーシングサービスを提供しています。たとえば展示会運営をサポートし、ニーズのある来場者へのアプローチを実施。展示会の効果を最大化します。
セミナー支援では、そのオペレーションから、電話・Webなどによる集客、さらには獲得したリードのフォローもおまかせいただけます。
リード獲得からその後のプロセスのお悩みなど、営業活動に関するお問い合わせはお気軽にどうぞ。